《いつかくる》iPSから癌攻撃細胞を作成、マウス実験で効果確認《癌細胞をどつきまわす日》
2018.11.16付日系朝刊38面にとっても素敵なニュースが掲載されていました。
「iPSからがん攻撃細胞 京大が作成 製剤化の可能性も」
思わず踊っちゃいました♪
癌をしばき倒す日も近いですよ♪
癌治療に新展開。iPS細胞から癌攻撃細胞を作製♪
今回のニュースの内容
人のiPS細胞から癌を攻撃する「キラーT細胞」を作製したとのことです(京大iPS細胞研修所=CIRA=)
肝臓癌の患者さん他の細胞から遺伝子を自在に改変するゲノム編集で作り出したそうです。マウスでの効果も確認。2018年のノーベル生理学・医学賞受賞した、癌免疫療法の新たな手法につながると注目されています。
やったね!
iPS細胞と免疫療法がタッグ組む日も近いのかな?!
癌患者さん本人の細胞からiPS細胞を作り、キラーT細胞に再生。このキラーT細胞のままでは癌細胞を攻撃する能力が低いため、ゲノム編集で遺伝子を改変して安定的にキラーT細胞が働いてくれるようにしたというのです。
(以上、2018.11.16 日経新聞朝刊38面から)
すてきじゃないですかー・・・!!
改めてご紹介、免疫療法って?
免疫力を上げて癌を治療する・・・と、勘違いしがちなんですが、ぜんぜん違います。
ざっくりした説明で申し訳ないです。
癌は人間の免疫力が持っている「ブレーキ」を勝手に踏んづける力を持ってます。その癌が持っているブレーキを踏む足の邪魔をして、ブレーキを踏ませないようにしたのがノーベル医学生理学賞を受賞された京都大高等研究院特別教授の本庶佑先生の研究なのです。
いままで、免疫のアクセルを踏んで癌を倒そうとした考え方から、ブレーキ踏ませなきゃいいじゃん!という発想の転換をされたわけなんですね。
↓↓詳細、こちらにも書きましたのでよかったらどぞ↓↓
なぜ免疫療法が効かないことがあるの?
なんでそんな素晴らしい理論で作られた「免疫チェックポイント阻害剤」に、効果が現れないケースがあるのか。
- T細胞が疲れ切ってる
- また、他のブレーキを押されている可能性もある
ヒトゲノム(人間の設計図的な)の解析など、研究が進めば解決されて精度も上がっていくんだと思います。人類はきっと負けない。
余談になりますが。
いままでの免疫療法は上記のとおり、T細胞を活性化させようとする考え方でした。
が、がん細胞がT細胞のブレーキを押すので攻撃はできません。従来の免疫を活性化させる治療だとさらに強くブレーキをかけてしまいます。
免疫を上げて癌を克服!というような広告には十分注意してくださいませ(切実)
キラーT細胞って??
連呼しました、キラーT細胞っていうのは
リンパ球の一種。癌細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する、細胞性免疫の主役。
T細胞は機能によってキラーT細胞、サプレッサーT細胞、ヘルパーT細胞などと区別されてます。
呼び方がいろいろ変わるのは機能のためだったんですね・・・。
いつか、きっと
実際に相方が癌になり、入院したり病院の待合室や手術待合室で相方以外の癌患者さんに接して痛感しているのは癌って病気は100人いたら100通りだということです。
そして癌のステージに関わりなく、QOLが下がったり、生き方すら変えなきゃならなくなった人もたくさんいるってこともある。治療が難しいだけじゃなくて、後々にまで響いてしまう、ほんとに嫌な病気だと思います。
もう、ほんとに、正直、不適切な暴力的表現が続いていますが
癌細胞、マジ殴りたい
でも、こうして研究がすすむことがほんとうにうれしいです。
もしかしたら私達2人がこの世から居なくなった頃に癌の完全撲滅が叶うのだとしても。それでもうれしい。
まにあってくれたら、もーっとうれしい。
今回のiPS細胞を利用したキラーT細胞は製剤化も可能性もあるといいます。お薬です。お薬になれば病院などの設備もなくて、たくさんの人が自分の細胞から作ったお薬でより確実に元気を取り戻せる可能性が出てきたってことなんです。
どうか、どうか、早く叶いますように。願ってやみません。