ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

相方の職場にお邪魔したら職員の皆様への「癌闘病報告会」になってしまった件

 もう11月なんですねえ・・・。

相方の職場に給与関連の書類の受取、その他の手続きの為にお伺いしました。

虹と手を繋ぐ人々のイメージ

相方の職場に行ったら所属部署の方々がゾロッとお出迎えでビビった

お忙しい時期にもかかわらず、相方の職場の皆さんが5人もお迎え出てきて下さり、お茶を入れて応接室でご対応下さいました。VIP待遇ですよ、ワタクシ。

みんな癌のことは知りたい!「伝える」のは私の役目なのかな???

急にお休みしたこと、仕事に穴を開けたことを深くお詫びし、現在の状況を簡単に説明して、復帰の時期についての連絡をし書類を貰ってにこやかに深くお礼を申し上げて、すみやかに、とっとと帰宅するのがワタシの本日の任務なのです。なのですが・・・。

所属長さんが、まず口火を切りました。

「いや、本当に驚きまして。どういう経緯で。あの、癌だとおわかりになったんでしょう?」

「職場に詳細を報告なんかしてません。癌でした、休みます、休暇下さい」で、次に連絡した時は「休職どのくらいできますか?よろしくお願いします」という押し切り方。切羽詰まっていたとはいえ、「癌です、助けてください」で押し切った形で今日まできてしまってます。よくも職場の皆さんがご協力くださったかと感謝しかない。

当然のご質問です。

あまり長居できんと思った私はかいつまんで経緯を報告しました。が、その後、矢継ぎ早に居合わせた職員の方々からご質問のラッシュ。

手術は何時間くらい?抗癌剤治療は?いまはどう過ごしてます?お食事は?・・・・などなどなどなど。スイマセン、私のブログ、読んで貰ってもいいでしょうかwww

 お伺いされた事はもっともな疑問なのでここでシェア致します

とても皆さん心配して下さって、私相手だと聞きやすかったのか?おずおずと、でも、ホントに心配しつつご質問下さいました。

どうして癌だと気がついたのですか?

 妻がなんかヤバイ気がしたので人間ドック無理矢理行かせました。内視鏡で瞬時にヤバイことがわかりました。(バリウムより内視鏡を個人的にはオススメしたいです)

 

胃を切った後の食事はどうなったんですか

1日5食です。 朝昼晩に10時、15時のおやつが入ります。3食おやつ付きです。

 

ものすごく痩せましたか

癌になる前から退院直後までで15kg痩せました。現在も抗癌剤治療でゆるやかにですが、痩せ続けています。休薬の間に戻すように頑張っていますが、なかなかもどりません。

癌は痛くないんですか

疼痛があると聞いてますが、手術前、まったく痛くなかったそうです。痛みよりも癌のせいで胃と腸の間がふさがり、吊し切りされるアンコウのような状態になったり、カラダが弱って肺炎になったりした方が辛かったです。もちろん食事も取れず、水すら飲めなくなっていきました。辛かったです。

 もっと早くなんとかならなかったんでしょうか

人間ドックに向いてる癌と、そうじゃない癌があります。相方はどちらかと言われたら、人間ドックに向いてない癌かと思われます。癌は10年かかって形になると言われてますが、中には1,2ヶ月で爆発的に腫瘍が大きくなるものがあります。潰瘍が癌化するものもあれば、生まれたとたん癌なヤツもいます。相方は残念なことに速度の速いモノでした。でも、出来た場所が幽門付近であったなど、腫瘍が出来たせいで食べ物が胃に詰まってしまったので異変に早く気が付けたんじゃないかと思います。

相方は癌になってしまったのは運命だし。それでもここまでこれたのは全てのタイミングがちゃんと護ってくれたと思っているので・・・つらいけど、癌と一緒に暮らしていくつもりだとお伝えしました。

自分も人間ドック受けたんですけど、再チェックにひっかかってしまいました!

再検査、ファイトです。(ちょ、笑いそうになった)大丈夫、検査は「これからどうしたらいいか」を知る第一歩ですから、必ずおでかけくださいね!

 

などなど。いろんなこと聞かれたんですが、ホント良い職場でよかったよ、相方。

帰り際に、皆さんどうか人間ドック、よろしくね!とお伝えしてきました。私が「ヒャダルコ」*1を唱えたかと思うほど、皆さん神妙なお顔で。真摯に受け止めていただけたと思います(別に場を凍りつかせたわけじゃない)

実は相方の仕事関係者には職場には言えないまま癌の治療をしてるヒトがいた。

相方が入院している間、相方の代わりに仕事関係者の方々と連絡を取り、彼が不在中でもご迷惑にならないよう連絡役をしていました。

そんなご連絡のやりとりで彼の仕事関係者の方の中に、実は癌を患っていらっしゃるにも関わらず、一切そのことを職場に伝えることができないという方が居ることを知りました。

それぞれにいろんなご事情もあるとは思うけど、本当に辛い思いをされているんじゃないかと思います。相方は職場の理解を得られたけど、そういう職場ばかりではないという現実。ホントに悲しいです。病気を治療しながら、お仕事を続けている人達への理解や環境が暖かく優しいモノになっていくといいなと、強く願います。

それは、明日には自分の身にふりかかってくることかもしれないのです。他人事だと思わないで欲しいです。

他人を救うノウハウは必ず自分を助ける知恵になると思うのです。

どうか、身近に病と共に生活するヒトがいたら知恵と思いやりをお願いします。

 職場へ直接お伺いしてよかったと思ったこと

郵送などで済ませてしまうことも可能だったんですが。それでも、お菓子のヒトツもお手渡しして、相方も私も入院治療が安心してできたことの感謝をお伝えしたかったんです。お仕事の手を止めさせてしまったけど、職場の皆さんに会えてよかったです。

 相方の職場の様子もわかったし。私の方も今後の相談や現在の状況を伺って相方に伝えたり、今後の復帰の足がかりになったんじゃないかと思います。

結局、なんでも直接会って話すってことはいいことなんじゃないかと思います。逢えば間違いなく言葉を伝えることができるし、そこから癌という病気について理解もしてもらえるし。家族が直接声を届けることは意義があったなと思いました。

*1:本気で場を凍りつかせるならシヴァを召還したいです