ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

ピロリ菌検査で早期除菌を。リスクを減らし胃癌が撲滅されますように

胃癌になってしまった夫も、実はピロリ菌に感染していました。

ピロリ菌、正式名はヘリコバクター・ピロリ。胃癌の原因の1つとされる細菌です。

胃酸の中でも生き延びることができる、ヘリコバクター・ピロリ

 

積み上げたガラスシャーレ

ヘリコバクターピロリ(以下ピロリ菌)は胃の中にある尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、アンモニアで酸を中和することにより、自分の周りの酸を中和して身を守っています。強烈な胃酸がある胃の中に、病気の原因になる細菌がいるとは思いもしなかった訳ですよね。

 

胃の病のあるところに、ピロリ菌。胃癌のリスクも高める報告もある

 

慢性胃炎、胃潰瘍の患者さんを調査し、ピロリ菌に感染した人、していない人を分けて追跡調査を行ったところ、全体の2.9%の方が胃癌を発症し、その全員がピロリ菌の感染者だった・・・というデータがあるそうです。

こわいもの知らずの病理学講義(仲野徹著:晶文社)にも発症のメカニズムが詳しく記載されています。ご興味ある方はご一読ください)

ピロリ菌は子供の頃から感染していることもある。中学生から検査開始

 

神奈川県横須賀市に住む、全ての中学2年性を対象に、ピロリ菌の感染調査を実施する方針を神奈川県が発表しました。(日経新聞2018.10.10 夕刊11面)

「がんは早い時期に発見すれば治る。条例は意義深い」(同市市長)

対象は約3000人で検査は任意だそうですが、呼気を調べる診断なので身体に負担をかけることもないので、受けていただけるといいなと思います。

どこからピロリ菌はくるのか?その感染源はとても身近なところから

 

遊んでいる赤ちゃんのイメージ

ピロリ菌は幼年期に衛生環境が良くなかった年代に感染している人が多く、環境の整った現代では、感染している人の数が低下しているのだそうです。徐々に減る傾向にあると聞くとホッとします。

そしてその感染のほとんどが幼児期と言われています。赤ちゃんの事は胃酸が弱いから、菌が生き延びやすいという説もあり、家庭内で感染する可能性も指摘されてます。生活の場で感染する可能性があるなんて、本当に忌々しい菌ですよね。

夫も行っていたピロリ菌の除菌。それでも胃癌発症・・・

 

除菌をしても、ピロリ菌に感染している期間が長いと、胃の粘膜が正常に戻るのに時間がかかるのだそうです。

すごく残念で、すごく悔しいことですが、癌は一筋縄ではいかないのです。ピロリ菌を除菌することでリスクは下がります。でも、可能性をゼロにすることができないこともあると、このブログを読んだ方にはついでに知っていただけたらと思います。

おとなになってから除菌された方は、その後も検査を怠らないようにしていただけるとさらにリスクを減らせると思います。

長期間、ピロリ菌をお腹に感染させ続けないためにも、横須賀市の行う早期検査は大変良いことだと思えます。ピロリ菌の検査を受けることで、1つリスクを減らすことができます。自分の身体の傾向を知ることができます。

こんな努力のひとつひとつが重なって、この世から胃癌が撲滅し、誰も胃を切って苦しむことがありませんように!!

心から願っています。