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胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

胃の摘出手術を行った人が注意したい、早期後期ダンピング症候群とは

ブログはじめてから、初のコメントを頂戴しました。

ちょうど私達がダンピングに悩まされていた時に、書いていただけたメッセージでした。胃の全摘出をされ、さらに5年間過ごされた先輩の言葉で大変参考になることばかりでした。こちらにあらためて全文を記載させていただきました。

 

胃癌サバイバーの先輩からの言葉 

 

はじめまして。 僕も胃がないです。ほぼ全摘出です。 

もうすぐ5年経ちます。 食べることが治療の一部だと思いなるべく食べられるモノも量も増やすことを術後の目標にして今では定食一人前ぐらいはほぼ完食できます。

時間も経ちだいぶ慣れてきていますがそれでもダンピングは日々起こります。 何を食べてダンピングするかは人それぞれだと思いますがヨーグルトの脂肪分はダンピングしやすいですよ。 脂肪と糖が健常の人より急速に吸収され始めることが早期ダンピングの原因なので経験者として感じるのは、やわらかさは無関係ではないかと感じます。

 シチューやカレー(いわゆる日本のかれーで、スパイスで作るのは以外と平気です)などはやわらかいですが非常にダンピングしやすいです。

 よく噛むのは消化酵素(唾液)とよく混ぜるためとイレウスの予防だと思います。 なので脂肪の多いヨーグルトはよく噛んだ方がいいと思います。

 よく噛むのはもちろんですが、やはり脂肪と糖をコントロールするのが効果的だと経験上感じています。

ダンピング症候群とはなにか? 早期、後期の違いとは

【ダンピング症候群】

 「投げ捨てる」という意味で「一定時間蓄えて徐々に等に送り出す」という胃の機能が損なわれ、まるでダンプカーが一気に荷物を下ろすように小腸へ食べ物が流れ込むことからついた表現。食事のすぐあとに起こる早期ダンピング症候群と、2〜3時間後に起こる晩期ダンピング症候群があります。

【早期ダンピング症候群の症状】

食後5~30分で、冷や汗、動悸、めまい、しびれ、だるさなどの全身症状、腹痛や下痢、吐き気、嘔吐、腹部膨満などの腹部症状があらわれる。

【対処方法】

安静にすること

【晩期ダンピング症候群の症状】

食後2〜3時間で、頭痛、倦怠感、発汗、めまい、脈や呼吸が速くなる。

【対処方法】

飴玉などで糖分を補給する。

 

早期、後期ダンピングともに、食事をゆっくり取ること、良く噛むこと、少量ずつとることが予防になります

ガラスのボールに盛りつけられたヨーグルト

  胃癌サバイバー先輩から教えられた、早期ダンピング予防と食事のコツ

 先輩からの言葉に大変たくさんのヒントがあり、夫もこのアドバイス以降、生活に取り入れて注意している点をまとめます。貴重な体験談としてご覧頂けたらと思います。

  • 食べることは治療の一部
  • 脂肪と糖の急な吸収でダンピングは起こる
  • よく噛むことは唾液(消化酵素)を混ぜることになる
  • よく噛むことはイレウス*1の予防にもなる
  • 脂肪の多いものは、たとえヨーグルトでもよく噛もう

私達にも大変解りやすく、そして生活に取り入れやすいアドバイスでした。ご参考になれば幸いです。  

*1:腸の中で食べ物や消化液など内容物の流れが止まってしまう状態