入院生活開始。飲まされ過ぎた薬に一緒に腹をたててくれた薬剤師先生。
パジャマに着替えて、点滴つけて、鼻から管が通り、保冷剤を抱えた夫はまさに入院患者の見本みたいになりました。
40度の熱は下がる気配はないのですが、解熱剤は処方されませんでした。
私は、ちょっと安心しました。
この2ヶ月、なにかあれば薬、薬、薬。
食事ができないと告げても、氷舐めてろ、死なないから、それより薬飲めという対応だったので、当人ではないけどウンザリしていたのです。
適切な処置を受け、本人がひどい苦痛を感じない限りは、自然に熱は下がる方がいいと感じていました。熱は身体の病気への抵抗だと聞いていましたので、抵抗させる方がいいよね?と私自身は思っています。
主人の飲食は一切止められ、栄養分が濃いめの点滴と水分補給用の点滴の2種類が施されました。
入院直後から、薬剤師の先生が頻繁においでになり、本人と私からヒアリングをされていかれました。お話するたびに、ありがたいなあって思うほど丁寧で真摯な先生でした。
「こーゆー病院もあるんだなあ」
「でも、薬は飲まなきゃダメだろうね」
「薬は簡単にやめるわけいかないよねえ」
そんな話をしていたら、薬剤師の先生が病室に登場。
ものすごくキッパリした表情で
「全部、薬やめます!なんの役にもたたないです、こんなもん」
なんですってーーーー!!!!!!
いや、薄々、私もそう感じてたけど!
「なんで鬱病の薬まで飲まされてるんですか、まったく!!(怒)」
確証が取れ、方針確定した途端に先生、やや攻撃的w
というか、私達の気持を代弁するかのような発言。
主人も私も思わず、笑ってしまいました。
それから先生は少しだけ神妙な顔になり、私に向かって
「こんな意味もないもんどっさり飲まされてホントに嫌でしたよね。」
意外な言葉でした。目が潤んでしまうのがわかりました。
「必要になったらお薬を処方します。それまで一切なしでいきます。
ドクターから指示がでたら、また説明に来ますからね」
そして先生は院内PHSを握りしめてつつ、また飛び出して行きました。
なんていうか、ほんと、あったかい気分になりました。