ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

言葉なんかもうどうでもいいじゃないか

 このところ、著名な方々の癌の公表が続いた。

 

早く治ってください

頑張ってください

関心が高まるにつれて、応援、激励の声が溢れてる。

緑の中の小鳥

小鳥のおしゃべりはかわいい

その一方で、癌患者は誰もがいっぱいいっぱいで、もう頑張れないほど頑張っているのに、そんな言葉の激励は如何なものか?というご意見もいくつか目にした。

 

私は癌患者の家族。

何度も書いてるけど、本人じゃない。

 

それでも、夫が癌だと色んな言葉を貰う。

糧になる言葉が大半だったけど、中には無知。。。いや、鞭打たれるような言葉もあった。(ナイス誤変換www)

そう

誰もが心ない言葉を言おうとしてるわけじゃないんだ。

ただ、「知らない」だけなんだ。

そして、そろそろ「知らなかった」では済まされないような状況に「世界」は傾いてきているのかもそれない。

 

最近私は、言葉を受け取らないという手段を身につけてきた。

「その人が何を伝えたくて口を開いているのか」読み取ろうという試みを始めた。

ものすごく難しい上に、ものすごく無駄なことかもしれない。

ただ、時々この手段はすさまじい効果を発揮して私の心をガードする。

「ご主人、癌なんですって?」から続く言葉の直撃を受けなくて済む。

つまり、言葉通り受け止めなくて済むというわけ。

こちらが先回りして相手が言わんとする言葉を「要約」して受け止める。その後、精査してゴミ箱に投げ込んだり、時には大切に抱きしめたりすればいい。

超個人的なロジックにはまり込む危険性はある。でも、いろんな言葉顔に振り回されることは、なんとなくだけど防げそうな方法だと感じてる。

相手に言葉をかけるのは難しい。

だから、受け止める側にも技術が必要かなと思う。

笑いながら相手をおとしめることができるのが人間だ。

そして、素っ気ない顔をしているのに、気が狂うほど心痛めて、励まそうとしてくれるのも人間だ。

 

その人の真意だけを。

上手に受け止められたら、無駄な「気病み」は生じないんじゃないかなと。

最近つくづくそう思う。