抗癌剤治療5回目からファイナルの8回目を振り返ってみた
初回から4回までの振り返り記事はこちらです♪
思い出して記事にしたら昨晩夢みちゃいました。しんどい思い出です。でも、何年かしたら「昔の抗癌剤はそりゃ大変でね・・・」ってやたら苦労話をしたがる、嫌なジジババになってやりますよ。
5回から8回目はビリビリとギュウギュウな感覚異常な毎日。
身体に感じる副作用がより強く表れだしたはこの頃からになります。4回目までも、もちろん手指や喉の痺れはありましたが、点滴の後3日くらいで楽になっていました。どちらかというと、生活に影響していたのは精神的なイライラのほうだったかと思います。
5回も回を重ねてくると、3日程度で消えた手足の痺れ、喉の不快感はより強まり、悩まされる期間もどんどん長くなっていきました。
投薬の折り返しの頃の記事↓↓ まだ半分なのにピヨってる私。甘いのう・・・
事前に伝えられていた予想されてた副作用
相方が受けた抗癌剤治療(ゼロックス療法)で、あらかじめ伝えられていた注意すべき副作用は
- 手足症候群
- 末梢神経障害
- 色素沈着
実際に相方の身体に現れた副作用
末梢神経障害
初回から回を重ねるごとに長引き強くなりました。これは全工程終わっても今も指先にチリチリとした火傷のような感覚が残っています。完全に消えるにはまだかかりそう。この症状がシスプラチンの8回目の投薬は中止となりました。
もし、続けていたら後遺症として生涯残ってしまったと私達も思います。
吐き気
抗癌剤と聞くと想像する副作用のナンバーワンじゃないでしょうか。本人は「俺は鈍感なのかもしれない」と言ってましたが、投薬6回目になんとなーくムカムカする程度で済みました。我慢するとひどくなり、薬も効きにくくなるとのことなので早めに吐き気止めを服用。2日程度でおさまり、吐き気止めも必要なくなりました。
喉の詰まり
しつこく続いているのは末梢神経障害ですが、不快感としては喉の詰まりの方が大きかったです。中医学的に言う「梅核気」によく似た症状です。
咽喉頭異常感症、内科ではヒステリー球とも呼ばれているそうです。
患者によって感じ方が異なるが、以下のような症状を訴える
- 喉に何かつまっている感じ/喉に何かがひっかかっている感じ/喉に塊りがある感じ
- 喉が塞がる感じ
- 喉の奥がはれている感じ
- 喉がイガイガする
- 胸がつかえる感じ
「こう感じる」というのは本人の感覚でしかありません。なかなか伝わりにくい「不快感」「苦痛」だと思います。喉にずーっとゆで卵が1個詰まった状態だそうです。想像するとかなり嫌な状態だと私は思います。
マッサージしても、暖ためても緩和されず手こずる症状です。
髪の毛は抜けなかったけど
ヒゲの生える速度が遅くなりました。
あと、すね毛が抜けました・・・そして休薬期になると生え始め、そしてまた抜け・・・現在は足首から10cmくらいはツルツルなままです。
なぜ足首・・・?
抗癌剤副作用をちょっとでも楽に乗り切る方法
少しの異変も見逃さない!
これにつきると思います。
お医者さんにも薬剤師さんにも十分すぎるほど説明をされます。ガイドブックもちょうだいします。何度も私も相方も熟読しました。それでも
癌って奴は同じ胃癌でも100人いたら100通りなのです。
ちょっとした不愉快な状態が「大きな副作用を防ぐ手がかり」かもしれません。
絶対にお医者さん、看護師さん、癌のベテランの先生方にご相談してください。今は効き目も早くてしっかり効く吐き気止めもちゃんとあります。みんながみんな、髪の毛抜けるなんてこともありません(相方、ちょっとだけ、すね毛が抜けました)
精神的にヘンテコになった相方が、あっという間に楽になった漢方薬だってあるんです。精神的にヘンテコになりますなんて、ガイドブックには書いてませんでした!
だから。
早く、ちょっとでも早く、なにかあったら相談すること。家族や身内だけでモヤモヤしてても全員癌の素人なんだからどーしょーもねーぞ!恥ずかしくもなんともないから、話しちゃえ、話しちゃえ!と、思います。
こちらの本もかなりおすすめです。家族は近くに存在しすぎるため、かえって見えないこともあります。多くの臨床を経験された先生方の知恵の塊なのでご一読頂けると、ホームケアの質も向上するかと思います。
副作用に関して私の所感。回復には記憶が塗り変わるほどの癒やしが必要(だと思う)
「手指の痺れ」は弱まりながらも今も続いています。
「喉の詰まり」は身体を動かし始めた時や、不意に姿勢を変えた時など、なんでもない時にフッと「あの頃の感覚」が戻ってきてしまうのだそうです。
本人だけが感じる、外から見るとまったく問題のない状態です。まるで嫌な記憶がなにかの弾みで蘇ってくるような・・・まるでフラッシュバックのようにも思えます。
おとといなんて、「あ、今日、手はなんともないぞ!!」って驚いてました。だんだん、消えてきているのは確かです。
お医者様からは「日にちが薬になる」「年単位で徐々に回復します」とおっしゃっています。
相方は、入院中の辛さを思い出すから、今は「国民的な乳酸菌飲料」が飲めなくなってしまいました。これも「月日が薬」になって、思い出が薄まってくる頃に飲めるようになるかもしれませんし、一生飲めないのかもしれません。
相方の感覚的な副作用の延長戦も、これと同じなんじゃないかなと思います。
いつかだんだん辛かった記憶が心からも身体からも追い出されていったら、回復していくものなんだろうと。
だから。たくさんたくさん、癒やされたら、もっともっと早く嫌な思い出が出て行って「もう大丈夫なんだ!」って心も体も気がついてくれるんじゃないかな。
「のほほん」とただ穏やかに暮らすことが最強の薬になるんじゃないかなと、そうだったらいいなと私は思うわけです。