ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

抗癌剤治療完了記念 初回から4回目まで振り返ってみた

おかげさまで、全8ルーチンの抗癌剤治療を7.5回行うことができ、無事にファイナルを迎えることができました。

チラと病院で聞いたことなのですが、4回目以降は中止される方も増えてくるんだそうです・・・「若いからガツンといきましょう!」と消化器外科の先生がおっしゃっただけにガツンときました、はい。

 ↓↓なんで7.5回なの?というお話は下記の記事で♪↓↓

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長かったようで、あっという間のようで、毎回毎回が「え?!」の連続で。

もしかしてなにかの参考になるかもしれないので、各ルーチンごとの相方の様子の記録をこちらに記載いたします。なにかの参考になれば幸いです。

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1点だけご注意

これからご報告することは、あくまでも我が相方の超個人的な副作用や生活の様子です。全ての方が同じようになるとは限りません

 

癌という病気は非常にやっかいで、100人の患者さんがいらしたら100通りです。その中のほんの1つの事例とお考えいただけたらと思います。

抗癌剤治療1回目から4回目 副作用に振り回されまくり期

↓↓抗癌剤の治療内容についてはこちらをご参照くださいまし。↓↓

XELOX療法は元々大腸癌、乳がんの患者さんのための治療でした。胃がんに適応されるようになったのは近年のことだそうです。進行の早い癌に使われる抗癌剤です。

 

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1回目 初の抗癌剤。一番最初に影響が出たのは点滴を受けた腕

一番最初は6月から開始でした。梅雨明けも早く暑い日が続きましたね!

初回の投薬は腕からの点滴で行っていました。

点滴後、身体の異変はまず腕から。風が吹いただけで腕の毛穴がゾワッとし、点滴の後は打撲したように強く痛んだそうです。この痛みは次の抗癌剤治療の日までの約1ヶ月間、続いたそうです。

そして、顔の痛み。唾液が出るあたりがギュンギュンと絞られるような痛みが2,3日続きました。腕の痛みを、我慢強い相方が強く訴えていたのを思い出します・・・

 

2回目 早くも腕の痛みが限界

相方は非常に点滴の痛みが強く出るタイプでした(まったく平気な方もいらっしゃいます)。

《血管炎の原因 血管内が火傷をしてしまうつらさ》

わかりやすく言うと血管の内側が薬のせいで火傷を起こしてしまうのです(涙)血管炎を起こし、ひどい場合は、血管が焼けただれてしまい、黒くなったりしこりになったりします。残念ながらこうなったら、元には戻りません。

副作用などと違い火傷ですから。黒くなっちゃったら、後で回復はしません。。

手の届かない血管の内側。本当に痛くてつらかったと思います。

《血管痛を予防する方法で、効果があるもの》

担当の看護師さんが点滴する腕をホットパックで温め、ポッカポカの状態で点滴ができるように工夫をしてくださいました。

こうすることで血流を少しでも上げ、薬剤が早く血管を通ってくれます。

また、今津嘉宏先生がこちらのウェブのコラムでご紹介されたような予防法もあり、相方も「かなり楽だった」と申しておりました。

相方も楽だと感じたとっとも簡単、血管痛の予防方法

抗がん剤を点滴する時、患者さん自身で意識的に点滴している腕の筋肉を動かすと停滞していた静脈の中の血液が動き、血管のやけどが軽くなります。火傷が軽くなれば血管痛も軽くなり、血管炎の予防につながる。

(詳細は下記のサイトをご覧ください)

yomidr.yomiuri.co.jp

とはいえ。初回の投薬で受けたダメージが大きく、腕の痛みが続いたため、担当看護師さんともご相談し、胸に静脈ポートを埋め込む手術を決めました。

埋め込み手術だけで1泊2日です。ふたたび病院へリターン。

以後、抗癌剤の投薬自体は格段に楽になりました。(投薬だけですけど)

3回目 相方の性格はすっかり変わってしまった

相方は元々おおらかで、温和な人です。声を荒げたり暴力的なことは一切ありません。それが、抗癌剤治療が始まってから変わってしまいました。

病院などでお医者さんや看護師さんには普通の態度なのですが、次第にちょっとしたことにも苛立ち、人の(この場合、私の)行動にすぐ反応し、イライラして声を荒げ、挙げ句、モノを投げつけたりもされました。

家の中でじっとして過ごすのがほとんどですが、動くことを嫌い、ギラギラした目でにらみつけてくるかと思うと、ひどく塞ぎ込み、石のように動きませんでした。

意味不明なことを言いながら、突然怒り出すこともありました。

そして、これが一番辛かったんですが、まったく笑ってくれなくなりました。

正直、どうあつかっていいかわからなくなりましたし、暴力的になった時は本当に怖かったです。たぶん・・・本当にDVをするような人はこれより酷いんでしょうね。

でも、そもそも彼はこんな人間ではありません。それは私がよく知っています。

だから、観察しメモしました。抗癌剤投与されてからの日々の記録をずっと付け続けました。

顔の痛みも強かったようで、鬼のような形相のまま、朝から晩までじっと長椅子に座って過ごす毎日。3回目のルーチンまでが、私にとっても本当につらい時期だったと思います。

4回目 相方の豹変も実は副作用のせいでした。

《病院に助けを求めました》

もうすぐ4回目の投与という時、私は記録したメモを握りしめて、抗癌剤治療時の担当看護師さんを訪ねました。もちろん相方には内緒だよ♪

このままの状態で4回目受けたら、相方はどうなってしまうんだろう。今以上に荒れてしまったら、まったくの別人になってしまうんじゃないかと心配でした。

看護師さんは大変忙しい中、わざわざ時間を作ってくださり、じっくりミーティングをしてくださいました。

それに腫瘍内科の担当先生も加わって下さって、治療開始からの家での様子をご報告し、性格が変わってしまったこともご相談できました。

《抗癌剤ガイドブックに記載されていない副作用も、ある》

抗癌剤治療のベテランの看護師さんから伺いました。レアケースではあるけれど「まるで認知症」のような副作用が出る場合があるとのことでした。

はやく言ってよ

危うく相方が元気になったら離婚しちゃうとこだったじゃん。あっぶねー。

 

こういうタイプの副作用が出る方も、投薬を終えた途端に元通りの性格に戻るのだそうです。やはり専門知識を持つオンコロジストの先生や治療スタッフさんに頼るのが一番だと思います。

 

病気のせいで不安定になって荒れているのかな?と思っていたら実は副作用だったということもあるそうです。でも、いくら先生方が経験豊富であったとしても、状況を密にご相談できてなかったら、助けてもらえません。

ちょっとした変化でも、お伝えして判断してもらうほうがいいと思います。

ささいな変化が大きな副作用の苦しみから解放される手がかりかもしれません。

「ご主人は初めて癌になって、あなたも初めて癌の患者と暮らしているんだから。わからないことばかりであたりまえ。だから頼って下さい」

看護師さんからの心強い言葉に、ただ感謝と安心で、ほんと、あの日のことは一生忘れないんだろうなあと思います。

腫瘍内科の担当先生が、安心して半泣きの私に「副作用に効果のある漢方薬処方するし、本人には僕から話して、飲んでみるように勧めますよ」とあたたかいお言葉を頂き、帰り道はほんとに泣きました・・・。

《標準治療は副作用の対応が想定されてるのがメリットの一つかと思う》

相方も苦しかったんです・・・。

主治医先生から漢方薬を勧められた時、ほっとした顔をしていました。

漢方薬って、長く飲まないと効かないと思ってたんですが、飲み始めたとたんに効き目を発揮しました。みるみる険しい表情は取れ、笑顔が戻りました。

抗癌剤治療も折り返し地点にきていました。

↓↓5回目からファイナル8回目の記録はこちらからどうぞ↓↓

 

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