ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

《抗癌剤治療ファイナル直前SP》とある癌患者とその妻の11ヶ月

先日、「ずっといっしょに」の記事のアクセスランキングを見たところ、けっこう古い記事からごらんいただけていたようで、ほんとうにありがとうございます。

もうすぐ抗癌剤治療もファイナルなので、ここらで一度過去のダイジェスト版をお届けいたします。思い出しながらですが、こちらの方が時系列になってると思います。

 

2018.1~3月 体調不良からインフルエンザ、そして胃内停水

 最初はほんのささいな食欲不振からでした。体調悪いと思ったとたんにインフルエンザにかかり、その後、相方はガクンガクンと体調を崩していきます。

長引く「風邪」と強くなる不安

インフルエンザ後に徐々に胃の調子が悪くなりした。いつまでもおなかに水が貯まっている状態、胃内停水という状態です。

胃内停水とは

胃内停水というのは実は医学会で発表されてる正式な病気ではなく、漢方の世界でそう呼ばれているものです。

胃内停水とは文字通り胃で水分が停滞してしまっていて、胃から腸にスムーズに食べ物が送られない状態です。

この状態でお腹を軽く叩いたり、軽くジャンプしたりするとチャプチャプ・ポコポコ音が鳴ります。

この時期を思い出すのがつらいので、こちらをご覧ください。

 

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2018.4.12 人間ドック受診

大丈夫だという相方と、大丈夫だというホームドクターに、しびれを切らせた私は、人間ドックに行って、体のすみずみまでデータをとってもらいたいと相方にお願いしました。

ホームドクターはともかく。

相方は恐ろしいほど我慢強いのです。この頃すでに歩くこともできず、タクシーで通勤していました。馬鹿ですよね。自分さえ我慢すれば周囲に迷惑をかけないと思ったら我慢をとるんですよ、この人。馬鹿ですよね(思い出し怒り)

このままでは相方は死んでしまう。一刻も早く!1分1秒でも早くと私の中の警報器がガンガンうなりを上げていたのがこの頃です。

4月18日に受診していますが、実は仕事の関係でもっと先の日程で相方が申し込んでいたんです・・・。私がブチギレて日にちを早めました。

この時の自分を人生最大級に褒めたいです。

 胃内停水の場合、内視鏡での撮影は大変困難だと聞いているのですが(ネットで調べた)人間ドックの先生は見事に患部を撮影してくださいました。

この写真が、相方の入院を早めることができた決め手となったと思います。

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2018.4.13 入院

人間ドックで明らかな異変を伝えられ、そのままホームドクターへ(仕方なく)向かいましたが、頂いた指示は2週間後に大きな病院へ行ってくれとのこと。

2週間・・・・ですか・・・・。もう、歩くことも、水を飲むこともできないのに。

 また過去記事ですいません。

こういう経緯で人間ドック受診の翌日に入院できました。

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人間ドックの院長先生には感謝しかないです。

 

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入院の前日、ついに相方の胃が我慢の限界を突破してしまいました。真っ黒い水を吐いて吐いて、まるで決壊したかのように吐き続けました。それで楽になるのならよかったのですが、体が弱り切っていたため、まるで高齢者のように誤飲性肺炎になり高熱で苦しむことになります。

そして、胃は相変わらずふくれたまま。横隔膜を刺激してしゃっくりも止まりません。

大変苦しい日々でした。

2018.4.20 癌告知

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主人が苦しんでいる間でも、癌の進行具合の検査は進みました。そして先生方の手術に関する協議もすすめられていたそうです。時期はちょうどゴールデンウィーク前。病院側のスケジュールとしてはゴールデンウィーク過ぎてからか、その前に行うことができるかの調整が大変だったようです。

この時、内科主治医の先生が焦った表情で私に告げた言葉が忘れられません。

「こうして待っている間に転移でもしたら・・・」

思わず口にされてしまった言葉だと思います。

ほんとに、ほんとに、最善を尽くして頂けたと思います。必死で最善を探してくださったことに感謝しかないです。実際、1週間遅れていたら、相方の胃は突き破られていて、もう、手術はできなかったそうです。

2018.4.末 手術

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 手術待ちの家族も戦いです。

 


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 ほんとにこの世のなにもかもに感謝しました。相方の胃袋さん、ありがとうね。相方を守ってくれて本当にありがとう。

 

2018.5.中旬 退院

退院してからは、主に体の傷を癒やすことがメインでした。日に日に傷は癒やされていきます。でも、彼の胃はもうないんです。

体を癒やすことに夢中になっていたら気がつかなかったんですが、体が楽になるつれて気がつきました。

もう自分は傷が治っても元の体には戻れないことも。

癌はまだ体の中にいるのかもしれないということも。

まだ治療をし続けなくてはならないことも。

相方が鬱ぎ込む日が増えていきました。

2018.5.28から現在 抗癌剤治療開始

抗癌剤治療は手術から2ヶ月内に開始することが最善と言われているんだそうです。

主人と相談を重ねて、今後は標準治療をメインに治療を進めていく事を決めました。

抗癌剤治療についてはすべて終了してから改めて総括したいと思います。

ずっといっしょに。

手をつなぐ2人

次のシーズン開始です

抗癌剤治療は現在進行形で大変です。でも、そんな中でも相方は変わりました。この短い時間に考え方も、生き方も変えようとしています。

今現在も、彼の考え方やものの見方に触れると驚くことばかりです。いずれその件もお話できるかと思います。

もうすぐ抗癌剤治療ファイナルです。やっと!という気持ちもあるのですが、抗癌剤治療をひとつの目標にしていたのも本当で。私の先日の体調不良もそんな中での気の緩みかもしれません。

でも、これからは積極的に気を緩めていこうと思っているんです。

だって、先は長いんだもの。

ざっとですが、現在に至るまでを振り返ってみました。いつもご覧頂いてありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。