患者の「動けるレベル」で癌治療が決まる。筋力維持は重要な課題
癌手術後、相方の体重は15キロ激減しました。今も抗癌剤治療を受けると2,3キロはすぐに減ります。そして休薬期に復活するのを繰り返しています。
看護師さんには「なんとか筋力だけは落ちないで欲しいですね」と仰いますが、それにはこんな理由がありました。
病気を治すためには筋力が必要だった
日経新聞、2018年9月19日夕刊第5面「ライフサポート」のコーナーで
「がん闘病に必要な「動く力」」と題した記事で
金沢大学整形外科教授の土屋弘行さんによると「がんの治療をどこまで適用できるかは、患者が“動ける”レベルで決まってくる。運動器の機能を維持することが重要だ」と強調する。
がんの骨転移とは別に、がん治療を行なったことが原因で患者の運動機能が低下する。1日ベッドで寝ると筋肉が約2%失われ、抗がん剤治療を2週間続けると筋力が約30%低下するという研究結果もある。
記事には、癌治療と合わせて早期にリハビリが必要なこと、がん本来の治療と併せて運動器ケアにも留意が必要と結ばれておりました。
病気の治療のためには歩くという機能を落とさないことが大事だということです。人間というイキモノは歩いてナンボ、歩けてナンボということになります。
たしかに抗がん剤治療って、肉を斬らせて骨を断つ感があるとは
思っていましたが、たった2週間で筋力そんなに削られるとは驚きです。
歩くことが治療効果とQOLを高める。キーワードは「楽しい」
それならば、がんばって歩きましょう。
筋肉を現象させないためです、雨でも風でも、1日5キロ、いや10キロ歩けば大変いい効果がでますよ・・・などと、いう考えを勧めてくるお医者さんはいないと思います。
人は工業製品のように作られるモノじゃありませんから。
私は、トレーニングのように必死に歩くより、いっぱいよそ見して季節を感じたり、風景を楽しんでもらって、ついつい歩くのに夢中になったりして。結果、歩く気持と力を持続できたらいいなと、思ってしまうのです。
動ける方が単純に楽しいはず。
治療にもかかわっている療養中の身体作りです。命がかかってるのに、こんなことを思うのはお気楽なのでしょうが、人の身体はやはり心と連結していると考えます。
なにを行うにしても「心配」と「恐怖」から生じることは、心や体に添うものではないように思えてなりません。
相方との日常は、病を得たからこそ楽しいと感じる瞬間を増やしたいと私は願っています。楽しいから続くように。楽しんだから身につくように。
もしかしたら「癌」を身体から追い出す鍵は「楽しむ」ことなのかもしれません。
身体は動かせたら動かせるほど自由になる。度を超すわけにはいきませんが
その、やりすぎをセーブするのもまた、「楽しく感じるか」が判断基準になりそうに思えます。
楽しい。それが癌を身体から追い出すキーワードになるかもしれない。
記事を読んでそんなことを考えました。