ずっといっしょに

胃癌サバイバーの旦那様をサポートするブログ

ちょっと困ったお見舞い。初めて「される側」になってみて解ったこと

頼りなげに咲くチューリップ3本

今思い出しても、嵐のような日々。

私の友達や、主人の同期の方やお友達が心配をしてくれました。

とてもありがたかったです。

どうしようもない時でも、人を元気にしてくれるのは人。

ホントに想ってくれた言葉は必ず届くし、ヒトを勇気付けてくれます。

 

こんな事がありました。

入院して3日目だったと思います、主人の職場の方2人が突然病室においでになりました。

オープンな病棟なので簡単に入室は出来ると思います。

でも、その時主人は鼻から管を入れ、肺炎のせいで熱もまだありました。胃管に慣れていないので言葉もうまく話せません。

お見舞いは正直、控えて頂きたい!

どうしよう...と私がオロオロするうちに、お2人はニコニコと私に花束を渡し、「なんだ!元気そうじゃないですか!」と大声で(私がそう感じただけかもしれませんが)言いました。

 

ついでに言うと、お見舞いの花を病院が禁止しているところもあります。

感染を恐れるからです。

普通に生活していたらなんでもない緑膿菌。これは体力が落ちた人にとっては非常にやっかいで呼吸器感染症、尿路感染症、菌血症や敗血症の原因にもなります・・・。

抵抗力も強く、予防も治療も難しいとのこと。

もちろん法的にお花のお見舞いは規制されていません(2018年現在)

判断は各病院でされているのですが、最近はお見舞いに花を持ち込むことを禁止している病院も増えているんです。

 

ちなみに。

主人の入院している病院もお花は禁止なんです...

 

主人の部屋は急な入院させていただいたので、部屋を選ぶ猶予がなく2人部屋でした。こちらは手術待ちの方が入院するような、他の病室よりも回転の早いお部屋でした。同室の方も手術を予定されてる方です。今はお風呂に行ってるからよかったけど!居ないからよかったけど!

 

訪れたお2人は職場の同僚。私は初対面。失礼にならないよう、なんてお伝えしたらいいかと考えているうちに矢継ぎ早に仕事の話を始めました。

 

あれはどうしたら?これはどうなる?

こんな事がありました。どうしたらいいんですか?!

 

こんなに話し込むのなら本当なら談話室に移動してもらうとこです。

でも。今の主人は熱でフラフラなので移動はさせられません。

 

あーもー!私がしっかりしてないから!

 

客人2人は代わる代わるに質問と不満?など話を続けて、ボヤボヤしてる私が口を挟む隙はありません。主人は耳まで紅くなりながら、ひとつひとつ応えています。熱がまた上がってしまう。

 

主人の横に立ち、背中を撫でました。

出来る限りの「そろそろお引き取り下さい〜〜」アピールでした。

 

主人は大きく頷きました。

これは客人2人に対してではない事はすぐわかりました。「大丈夫、そろそろ帰らせるから。何も言わなくて良いからね」と言う、主人のサインでした。

 

お2人の質問責めは、程なく終わりました。

どうやら満足頂いたようでした。

 

私はお花の御礼を言いつつ、病院の受付入り口まで見送りに出ました。

 

「全然元気じゃないですか!」

「大丈夫!大丈夫!6月には復帰しますよ!」

 

私は昨晩、彼の病名を聞いたばかりでしたのでチクンとキモチが揺れました。

元気に見えるか~40℃熱あるんだけど。(心の声です)

ご足労頂いてありがとうございましたと私はお2人に一礼をしました。

 

「いや、ついでにですよ、ついで」

 

はいはい。(心の声ですよ)

 

「奥さん、あなた、身体が弱いんですってね。

しっかりやってくださいよ!じゃ!!」

 

・・・。

 

病室に戻ると主人が横たわり、それでも顔はニヤニヤとして、私を迎えてくれました。

「帰った?なに?なんか言われたか?」

「(残りの毛も全部)禿げろ」

 

暴言失礼いたしました。 

こーゆーお見舞いも腹が立ったので逆にシャキっとしました。

ものは考えようですw

 

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