主人の体調不良の原因は胃癌でした。不調から入院までの経緯(5/7)
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撮影された胃カメラの写真、その他のデータを持って、私達はその足で自宅近くのクリニックへ向かいました。
病変部の生検はこれから行われますが、今現在の苦しさは何も変わらないのです。
人間ドックを受けたクリニックは、治療は出来ないため、近所の病院で写真を見てもらって、何かしらの処置を頂けると期待をしました。
が。
そうは、なかなかいかないのですね。
病院に設備がなければどうしょうもないことです。
どこか適当なとこへ紹介状を書くのでそれを持って予約とっていってくれとのことでした。
どの病院へ行っていいかまったくわからないのに予約など入れられません。その場でいくつか例を挙げて頂き、その中で選んで決めました。
明日にでも、設備の整った病院へ行きたかったのですが、クリニックの先生が取ってくれた予約日はなんと2週間も先でした。
こんな身体で自宅で過ごさなくてはならないなんて…。
私は絶句してしまいました。明日は金曜日。こんな状態の主人を自宅で過ごさせるなんて。週末、何か起きたら、どうしたらいいのか。
なんとかもっと早く診て貰う手立てはないかと相談しましたが、その言葉はクリニックの先生のご機嫌を損ねてしまいました。
「予約した病院が嫌なのか。嫌なら何処へでも行けばいい」
「週末に病院へ駆け込んでも研修医しかいないぞ」
「点滴打たれて失敗されたらいい」
もう、ご相談は無理だと諦めました。
現代で、街中で、お医者の診察を受けるだけのお金もとりあえずあるのに。
こんなにお腹をパンパンにさせて苦しんでいるのに。
誰も主人を助けてくれない…。
主人は、大丈夫だと言いました。
2週間我慢できるよとそう言って私を慰めててくれました。
その時の笑顔は、本当に優しくて。
まるで小さい子供みたいにキラキラした眼をしてました。
ああ、この人、死ぬんだ…
私は、この日、それに気がつきました。
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